アメリカで SEO のコンサルタントとして働いているとたまにWIXで作ったサイトを見かけます。 WIXで作ったウェブサイトがSEOに強いのかという質問をよくクライアントからされます
WIXの SEO は OK レベルで、本格的にサイトを運営するならあまりお勧めできません。自分のサイトをただ持ちたいという人にとっては良いウェブサイトプラットフォームです。
今回はWIXのウェブサイトにどのようなSEOの機能があるかまとめました。
目次
WIXとは?
WIXとはドラッグアンドドロップ形式のWeb サイトプラットフォームです。WIXは、2006年にイスラエルで設立された企業によるクラウド型CMSのサービスです。専門技術や知識なしでホームページを作成できるサービスです。
コーディングの知識は全く必要なく一からウェブサイトを作成することができます。僕も遠い昔に使ったことがあります。WordPressを使うのは難しいと思っている方、コーディングの知識はないけど、自分の思い通りにウェブサイトを作りたいという方におすすめのプラットフォームです。
WIXはSEOに弱いのか?
結論からいうとWIXはSEOの基本的な機能は持っているため、そこまで悪くないといったところです。昔はWIXはSEO対策があまりできてないような状況でしたが2016年に大幅改善したことにより、だいぶましになりました。ただWordPressと比較するとやはりSEOの観点ではかなり劣ってしまいます。
WordPressのSEOについてはこちらにまとめたのでご覧ください。WordPressはSEOにおいてほぼ最強です。
WIXにはどのようなSEO機能があるのか?対策は?
タイトルタグ
WIXではタイトルタグを設定することができます。SEO対策の記事にも述べましたがGoogle検索結果画面でのクリック率は、検索順位に大きく影響します。WIXではページごとにきちんと設定できるので問題ないでしょう。
メタディスクリプション
タイトルタグ同様、メタディスクリプションを設定することも可能です。CTR(クリック率)を爆上げするメタディスクリプションの書き方についてはこちらの記事を参考にしてください。
カスタムURL
昔はWIXが勝手に「#」や「!」のような記号を入れていたのですが、最近は改善しました。WordPress同様、自分の好きなURLに設定することができます。したがってURLの中にターゲットキーワードを入れることができるようになりました。
Googleのアルゴリズムでも説明したように短いURLの方がSEO的にプラスなので、「メインキーワード+〇〇」のような形で設定しましょう。
代替用テキスト
WIXでも画像の中に代替用テキストを設定することができます。検索エンジンは画像を読むことができないので、画像の説明をしてあげる必要があり、それに対して代替用テキストを通常使います。
WordPressも同様に設定ができるのでWIXとの違いは特にないでしょう。
カノニカルタグ
WIXではカノニカルタグを設定することができません。(カノニカルタグの説明はこちら)カノニカルタグはEコマースのサイトのように同じようなテキストのページが複数存在する場合に必要になります。
個人ブログや小規模のサイトではこのようなタグは必要ないので特に心配する必要はないと思います。
サイトマップ
WIXのウェブサイトではサイトマップを入れることができます。(サイトマップの説明はこちら。)サイトマップを入れることによって検索エンジンによりクロールしやすいサイトを作ることができます。
WordPressでもAll in One SEOやYoast SEO、Google XML Sitemapのプラグインをインストールするとサイトマップを簡単に導入することができます。
リダイレクト
WIXにはリダイレクトの機能が備わっています。(リダイレクトの説明はこちら。)リダイレクトはページランクをほぼそのまま保存できる他、ユーザーエクスペリエンスにとってもプラスなので、URLを変更する際には必ず設定しましょう。
ヘディングタグ(Hタグ)
WIXでもWordPress同様にヘディングタグを設定することができます。ヘディングタグはユーザー、検索エンジンの両方にとってフレンドリーなサイトを構築するためには必要不可欠です。WIXでもHタグについてはSEO的に全く問題ありません。
No Index
WIXにはページをNo indexする機能が備わっています。質の低いページをNo indexにすることはSEO上かなり重要です。(内容が気になる人はこちらの記事へ)
Googleは質の低いページが嫌いですから、必要なページのみをIndexにしておく必要があります。WordPressにも同様の機能が備わっています。
モバイル化
WIXはモバイルページを別にドラッグ&ドロップで作ることができるのでモバイル化については全く問題ありません。もはや、初心者であれば、WordPressでモバイルページを作るよりはるかに簡単にスマホ用のページを作ることができます。
WordPressははじめからレスポンシブなテーマが多く、Wptouchというプラグインによって完全にモバイル化できるので非常に楽ですが、自分の思い通りのモバイルサイトを作ることは難しいでしょう。しかしWIXはそれを可能にしてくれます。
Https化
WIXはhttps化に対応していませんでしたが、最近Https化に対応するようになりました。Googleが公言しているようにサイトをHttps化することはSEOにとっては重要です。WordPressではサーバーを通して変更するのでWIXより少し面倒なステップをとるかもしれません。
サイトスピード
WIXはサイトスピードがそこまで速くありません。Googleが述べているようにサイトスピードはSEOにとっては重要なので、これは問題です。WordPressではスピードに特化したテーマなどが利用可能かつ、サイトスピードを速くするプラグインも数多く存在するので非常にSEOに有効です。(サイトスピードを速めるプラグインについてはこちらの記事を参照。)
WIXはページ数が増えると自分がページの編集をする時にもサイトが遅くなって非常にやりにくい印象があります。昔WIXを使っていたころ何度もその遅い編集画面にイライラしました。
WIXではなくWordPressをおすすめする理由
上で見てきたようにWIXは SEO 上あまり問題がないように思います。しかし私はこれでも WordPress を激推しします。
プラグインの豊富さ
WordPressにはウェブサイトをSEO有利に持っていくためのプラグインが無数に存在します。そしてそれらはボタン一つでインストールして終わりです。上記で説明したWIXのSEOは最低限必要ものというイメージなので、WordPressには勝てません。
記事投稿
またサイトにブログを使って集客を考えている人はWordPressを使ったほうが絶対に良いです。WIXでいちいちブログの記事ページをドラッグ&ドロップでやっては日が暮れます。WordPressでは記事を書いてそのまま投稿するだけでOKなので非常に楽で、集客可能性のあるSEOコンテンツを大量生産しやすい環境にあります。
編集画面の使いやすさ
WIXよりWordPressの方が圧倒的に編集画面がシンプルで使いやすいです。ページ数が少ないならWIXでも問題ないかもしれませんが、ページ数が増えてくると編集画面のスピードも落ちるし、ストレスになってくるかもしれません。
コーディングの綺麗さ
ドラッグ&ドロップのWIXに比べてWordPressは綺麗なコーディングを持っています。検索エンジンはサイトのデザインではなくてHTMLファイルを読むので、綺麗なコーディングはSEOには重要です。また世の中で一番使われているのはWordPressなので、検索エンジンもクロールする際にその構造に慣れています。
WIXはデザインがおしゃれで見た目がかなり良いのですがこういった点が欠けていると個人的に感じます。
ではどのような場合にWIXでサイトを作れば良いのか?
PPC広告のランディングページ
SEOで集客せず1ページだけで勝負するような時はWIXでも問題ないと思います。PPC広告は別にSEOによって集客する必要は全くないので、WIXでも十分太刀打ち出来ます。もはやデザインが命になってくるのでWIXの方が良いかもしれません。
個人のサイト
例えば、自分の成果を記録するためのポートフォリオサイトや小さいビジネスを持っていて、ウェブサイトが存在していれば良いみたいな状況の時にはWIXのサイトで十分だと思います。このような場合はページ数が多くならないので、WIXでも問題なくサイトを構築することができます。
個人事業主になって、事業説明のHPとして「Wix」を1年使用しましたが1年の更新前を機に解約することにしました。理由は2つ。
①コンテンツの表示がとにかく遅い
②SEO対策ツールがあまり機能していない#Wix— まーずP (@mars180sx) December 25, 2018
まとめ
ブログによって集客を考えている方は間違いなくWordPressを選んだ方が良いでしょう。デザインも自分でする必要はなくてWordPressの有料テンプレートを購入すれば一瞬で終わります。(有料テンプレートの記事はこちら)
検索エンジンはデザインを評価しないので有料テーマを買ってSEOに気をつけながらブログを書く方が長期的に見るとかなりプラスだと個人的に思います。